心霊スポット:寒洞池 【寒洞池】
■所在地:岐阜県各務原市 ■取材日:2013年6月25日 ■公開日:2015年3月某日


■ここに紹介する「寒洞池(かんぼらいけ)」に訪れたのは、平成25年の6月。愛知・岐阜と巡った心霊スポット取材の、ほぼ最終現場であった。

 いきなりなのだが、外灯など皆無な現場を取材の後半にしてしまうのは痛恨のミスであった。下に紹介する写真を見ても分かる通り、どの写真をとっても現場を説明するにしては不十分過ぎる。妙な話、例えば自宅近くの似た様な場所に深夜に訪れ撮影し、それを使って

「これが現場です!」

的に紹介するのも可能と言えば可能な訳で…。
 そんないらぬ心配を避けたい事もあり、ここ近年は深夜の取材は極力控えていたのだが、今回は移動等の都合により、この様な写真となってしまった事を申し訳なく思いつつ現場を紹介したいと思う。

■先に書いた通り、また写真でも分かる様に、この寒洞池には外灯など何もない。なので、この時間帯における現場の雰囲気は強烈に恐ろしい。
 こんな事を書くのも何だが、こんなサイトを運営しておきながら、実のところ私は臆病者である。暗闇をモノともしない強者を見ると羨ましく思い、また尊敬すらしてしまう。
 実際の話、この現場を撮影していた時などは、常に誰かに見られているかの様な、そんないらぬ不安化に襲われながらの何とも情けない取材となってしまった。当然なのだが、私が感じた「常に誰かに見られているかの様な不安感」は、実際に霊に見られていたのではなく、私の臆病さが生み出す単なる錯覚であるのは言うまでもない。もっとも、その臆病さ故に感じる恐怖心があるからこそ、こういった物事をつらつらと書けるのかもしれないのだが…。

 とにかく、そんな夜には不気味な空間の広がる寒洞池なのだが、昼間は全く別の姿を見せる。例えば「寒洞池 (by Google)」で画像検索すれば分かるのだが、周辺は見事なまでに木々に囲まれた自然豊かな場所だ。そこに静かに広がる池の姿は美しく、例えば紅葉シーズンにはその美しさも燃える様に増すのだろう。そんな美しい姿を求めて訪れるのが、この地を楽しむ1つらしいそうだ。
 また「釣り場」としても、それなりに有名らしいのだが、時折水抜きが行われているので、そうそう釣れるスポットではないらしい。

心霊スポット:寒洞池

■寒洞池へ到着。
ヘッドライトに映し出されているのは池の堤防。
その先にあるだろう寒洞池の姿を車のヘッドライトで照らすのは、この堤防のお蔭で不可能であった。


■で、実際に訪れた現地の雰囲気は如何程なのかと言えば、漆黒の闇に1人身を置いて「清々しい」なんて気には到底なれない。ただひたすら恐怖であったのが実のところだ。微かに聞こえる水の流れる音を1つ取っても不気味にしか聞こえないし、また時折奇妙な音が周囲の山から聞こえてくるのも嫌であった。恐らくは夜行性の動物が活動する際に生じる音なのだろうが、その動物が何であるか分からないという部分での怖さもあるし、そもそも「ホントに動物なのか?」といった疑問から芽生える恐怖もある。

「ホントは霊なんじゃねーの?」

なんて想像しようものなら、その恐怖は更に更に増すばかりな心境なのであった。全くもって情けない話なのだが…。

 恐怖心に支配されつつ周辺を撮影すると、堤防の先に橋があるのに気付いた。堤防上にある歩道がその橋に繋がり、更にその先に遊歩道が伸びているのだろうが、その橋の先に広がる空間は更なる恐怖が待ち構えているかの様に感じた。臆病風に吹かれた私の心境が成せる錯覚であるのは間違いない。それは分かっているのだが、その橋の先へ進む勇気は当日の私には残念ながらなかった。

「この先に進んではいけない」

何の根拠もないのだが、手持ちの貧相なライトで照らしたその橋の先を眺めていると、何故かは分からないのだが、そんな気持ちにさせられたのであった。

 因みになのだが、ここでの霊的な噂によれば何でも「ライダースーツの霊」なんてのが目撃されるそうだ。しかしながら、ここに紹介した写真はもとより、当日の現地にも、その様な具体的な姿をした例は残念な事に見る事は出来なかった。もっともこの闇では、そこまで克明に姿を確認すること自体に無理があるのかもしれないし、もしかしたらライトで照らした個所以外の場所に、そんな姿をした霊が実は存在していたのかもしれない。

 とにかく、私の目と私が撮影した写真や動画には、そんな姿の霊は残念ながら見られなかっただけという事である…。

巡霊者:心霊スポット取材記:岐阜県【寒洞池】現地写真

心霊スポット:寒洞池

■堤防を上ると、主にこの様な雰囲気が広がっていた。
ひたすら暗くて視界も効かず、何とも閉鎖したかの様な空間に感じた。
実際にはそんな事はないのだろうが…。

心霊スポット:寒洞池

■池の方に向かって撮影するも、フラッシュを焚こうが持参したライトで灯そうが何も見えなかった。
画像編集ソフトのチカラを持ってしてもしても、この有り様で何とも恐縮である。

心霊スポット:寒洞池

■何処にカメラを向けようが基本的な雰囲気は変わらない。
やはり現地撮影は昼間に限る。
ただ、外灯が全く無いという事だけは分かって頂けるだろう。

心霊スポット:寒洞池

■堤防の上の道を進むと、この様な橋があり、その先に遊歩道が続いているらしい。
こんな状況に、その先に進む勇気は私にはなかった。
単なる気のせいなのだろうが、橋の向こう側には“行ってはいけない空間”が待ち構えている気がした…。

心霊スポット:寒洞池

■ウォータースライダーを思わせるかの様な人工的な水路なのだが…何が何だか解らない写真と成り果てているのが情けない。


■以上が現地レポとなる。
心霊スポットとして、そう強力な噂のないこの寒洞池なのだが、はっきりと言える事が1つある。それは

「夜間に行くべき場所ではない」

という事だ。それは霊云々などではなく、照明施設など皆無な場所で、なおかつ水場という特有の危険性であるからだ。視界の悪い深夜に足を踏み外す可能性は、明るい時に比べれば確実に増すのは言うまでもない。周辺に民家もそう多くはないので、助けを呼ぶにしても時間は掛かるだろうし、また発見してもらえる可能性も断然低い。

 その様な危険性を踏まえて、絶対に夜間の現地入りは私的には絶対にお勧めしない。それでもなお行くのであれば、それは完全に自己責任にてお願い頂きたい。また私はそのリスクに対する全責任を負わないものとする。

 とにかく、自分自身が霊となってしまう様な事だけは、くれぐれも避けてほしい。それこそ「更なる霊を呼ぶスポット」とならぬ様、訪れる我々も、最善の努力は怠らない様にせねばならないのである。そう、

「ライダースーツの霊」

の噂話に留めておける様にしていかねばならないのである…。

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