【那須高原大橋】
■所在地:栃木県那須郡那須町〜黒磯市 ■取材日:2004年5月12日 ■公開日:2013年11月某日
■残念な事に、今年(2013年)にサイトを閉鎖してしまった「異界への招待状」管理者やっくん氏に案内して頂いた栃木県心霊スポット巡りの中の1つが、今回紹介する「那須高原大橋」である。やっくん氏には散々お世話になったし、今後も続けていくであろうと思っていただけに、サイト閉鎖は私にとってショックな出来事であった。
これも時代の流れなのだろうか…。何はともあれ、氏には心より「お疲れ様でした」と伝えたい限りである。
■那須高原大橋は、那須塩原市と那須町の境を流れる那珂川と、そこを繋ぐ県道30号線上に架かるの橋である。観光客の往来が主となるこの道路と橋は、それだけに景色も美しく、晴れた日には那須連山が見事に一望できるそうだ。
しかしながら、私らが訪れた際には天候は曇り。それこそ「どよよ〜ん」といった具合で非常に残念な空模様であった。もっとも“心霊スポット”という負の印象の強い題材を紹介する当サイトとしては、この転向はかえってプラスに転じるのかもしれないのだが、それにしても、この敗北感の様なモヤモヤは何だろうか?単純に天候のせいなのだろうか?それともそれとも…。
そんなモヤモヤ感が第一印象のこの橋は、一説には数百人の自殺志願者が身を投げたと言われている。それだけ多くの自殺者がいるのだから、橋には故人を悼む花束も多く供えられ、また絶える事もないそうだ。
しかしながら、私らが訪れた際には、その花束群(?)の姿は見られなかった。供え物禁止令が出たのか、はたまた一斉清掃が行われたのか、それとも少々“盛った”情報だったのか…。
とにかく、私の現地入りの際には、下に紹介する写真でも分かる通り花束は皆無であった。
■那須高原大橋を前に、いよいよ取材開始といった写真だろうか。
どうでも良いが、薄暗い天候に不満を覚えなくもない。
天気が良ければ周辺の自然が、より美しく写っただろう…が、当サイトにおいてはそんな美しさは必要ないのだろう。
■当地はやはり“自殺”を中核とした心霊情報が主となる。ではその具体的な内容はというと、これまた自殺スポットでよく聞かれる内容となってしまうのだが「更なる自殺者を呼ぶ」だとか「下を覗くと吸い込まれそうになる」といった内容となる。
また橋を歩いていると、自殺者と思わしき霊が付きまとうという怖い情報もある。しかしながら、私が歩いた際には、その様な怖い姿は残念ながら見られなかった。もっとも、曇り空とはいえ日中の明るい時間帯であったので、霊の淡い姿が周囲の明るさに掻き消されてしまったのかもしれないが。
そう考えてみると、確か道路から橋に差し掛かった途端、悪寒に襲われたのを思い出す。10年近く前の事なので記憶も微妙なのだが、同行したやっくん氏に「何か寒気を感じますねぇ〜」と感想を述べた記憶が思い起こされてくる。
実はその時、自殺者の霊が私らの周りを蠢いていたのか?
今更ながら、そんな想像をすると、またしても妙な寒気に襲われそうな、そんな気になってしまう。何時になるかは分からないが、もう一度訪れて、その辺を改めて確かめてみたいと思ってしまう、そんな心霊スポットだと個人的に感じた。
巡霊者:心霊スポット取材記:栃木県【那須高原大橋】現地写真
■現地の雰囲気が良く出た写真ではなかろうか。
真っ直ぐに伸びた新しい橋と、川の浸食作用により削られた岩肌と。
またそれなりの高低差も感じられ、欄干の高さ(低さ?)も分かる。
■橋の下はこんな感じだ。
落差は20〜30m程といった感じだろうか。
なかなか荒々しい岩肌が良い雰囲気だ。
■橋の途中の写真…といったところだろうか。
比較的新しい橋のため、きれいな印象がある。
「花束が絶えない〜」といった噂があるのだが、残念ながら今回の取材時では見られなかった。
■下を流れるのは「那珂川」だ。
流れに身を任せれば、その先には大瀬橋に行き着くという事になる。
■旧道(?)より望む那須高原大橋の図。
天候が今一つなのが非常jに残念だが、この"どよよん”とした雰囲気はコッチ系のサイトとしては良しとすべきなのだろうか?
■心霊スポットとしては、全国区と言えるほど知名度はなく大まかにいえばマイナーなスポットとなってしまうだろう。「ここは外せないスポット」では決してないのだが、それでも知識として得ておき、何かの際に近くに訪れる機会があったら「ついでに寄ってみよう」といったノリで立ち寄って見るのも悪くないだろう。霊はさておき、晴れた日の景色は素晴らしいらしいので、その様な美しいものは見ても損はないだろう。なおかつ私の様な心霊好きな変わり者であれば、特有の“ゾクゾク感”をも、もしかしたら味わえるかもしれないのである。
それを損と思うか得と思うかは、あくまでも本人次第なのだが、くれぐれも下に引っ張られて「更なる自殺者」にならないよう注意して頂きたい次第なのである。