心霊スポット:六方沢橋 【六方沢橋】
■所在地:栃木県日光市瀬尾 ■取材日:2004年5月12日 ■公開日:2013年7月某日


■六方沢にかかる長さ320メートルの逆ローゼ型アーチ橋。標高は1434メートル、谷底からは134メートルの高さにある。
 霧降高原有料道路の途中にあたり、橋の前後に駐車場があるので、そこから歩くのが便利。徒歩では、丸山ハイキングコースの八平ガ原(やっぺいがはら)手前から向かう道がある。谷周辺の景色も迫力があるが、橋からは関東平野を望める。


…というのがこの六方沢橋の観光アピールであり、日光観光協会のHPで掲載されている内容そのものである。

 確かに現地に訪れた時の絶景は見事なのであろう。しかし、私が訪れた時の天候が実に残念であった。正に“濃霧”といった天候であり、下から湧き上がってくるがの様な霧が、それはそれでミステリアスであった。で、反面、上の“関東平野を”は残念ながら望めなかった訳である…。

■確かに現地に訪れた時の絶景は見事なのであろう。しかし、私が訪れた時の天候が実に残念であった。正に“濃霧”といった天候であり、下から湧き上がってくるがの様な霧が、それはそれでミステリアスであった。で、反面、上の“関東平野を”は残念ながら望めなかった訳である…。

 六方沢橋の景観美は、なによりその高さがあればこそである。その高さは、橋の上から下を覗けば胃が痛くなってしまう程だ。もっともこれは個人的な感想であり、当然ながら人により個人差はあるだろう。しかし、この高低差を目の当たりにして「全然平気」と本心で言い切れる人間はいるだろうか。落ちれば確実に死んでしまう高さであるのは間違いないので、普通であれば平気でいられるハズがないのである。

 そう、確実に死ねる高さを利用し、ここで自殺する人は少なからずいるらしい。下野新聞2012年8月2日朝刊によれば、2011年度は16人の自殺者が、この橋から飛び降りたそうだ。また、有名な話として、某会社社長が橋の下で遺体となって発見されたというものもある。この橋の“負の部分”を語る上で、必ず紹介される悲しいエピソードだ。

心霊スポット:六方沢橋

■六方沢橋を遠目から。
既にガスが橋を覆い被さろうとしている…。


■この“負の部分”を、県がそのまま放置したのならば、それは余りにも無責任な話だとつい感情的になってしまう。しかし、さすがに放置する様な事はなかった様だ。近年には、飛び降り防止の鉄柵を追加設置したそうだ。景観美は柵越しにしか見れなくなってしまったが、それでもやはり致し方ない事であろう。多少の工夫でも、自殺する確率は確実に減らせるのだから。

 この対策で、数字的に成果が出れば御の字だろう。しかし、それでも成果がなかった場合は、どう解釈すれば良いのだろうか。やはり更なる者を呼び寄せる霊の仕業と解釈すべきなのだろうか…。
 ごく普通に考えれば、確かに確実に死ねるからこそ“名所”と呼ばれる様になり、そして“それ”を求める人々が集まるスポットとなる。それはもちろん分かる事なのだが、それでもつい霊の存在を、こうした自殺の名所では特に考えてしまうのである。

 鉄柵の成果が出る事を祈りつつ、ここで亡くなられた多くの方々のご冥福を、心より祈るばかりである…。

巡霊者:心霊スポット取材記:栃木県【六方沢橋】現地写真

心霊スポット:六方沢橋

■あれよあれよと言う間に切が下から湧き出してきた。
霧がとても冷たかったのを良く覚えている。
奥の車は他人の物だ。
平日であるにも関わらず観光客の訪れるスポットなのである。
…観光目的だよなぁ…(汗)

心霊スポット:六方沢橋

■目の前に霧のカーテンが視界を塞ぐ…といった感じだ。
因みに鉄柵設置前の低い柵だけ状態の写真だ。
正直な話、この柵なら誰でも容易に飛び越えられる高さであった。
「これじゃ確かに使われちゃうよ…」
なんて柵を見ながらつい思ってしまった程である。

心霊スポット:六方沢橋

■あっという間に霧は周囲を覆ってしまった。
これでは車の走行ですら恐怖になってしまう。

心霊スポット:六方沢橋

■六方沢の所以を書いた案内板かと思いきや、1868年に旧幕府軍が仮泊した際のエピソードが簡素に書かれていた。

心霊スポット:六方沢橋

■すっかり霧・霧・霧!
とってもミステリアスな雰囲気になって雰囲気は良い。
分かりづらいのだが、奥で下を覗き込む人の姿が…。
因みに私の前でダイブする様な事はなかった。


■現地を取材して既に数年経過しているので、鉄柵はもとより他の部分も、もしかしたら若干の違いがあるかもしれない。
あくまでも「2004年の姿」として、この六方沢橋をご覧になって頂ければと思っている。
なお、再三書いた通り、この橋には今や2m以上もある鉄柵が設置されており、容易に飛び越えるのは難しい状況にある。
いや、それ以前に、自ら命を絶つ様な行為は絶対に避けるべきだろう。
くれぐれも、妙な気は起こさないで欲しいと願う次第である…。

ホームページ テンプレート フリー

Design by