【八丁池:3】
■所在地:静岡県伊豆市 ■取材日:2004年4月13日 ■公開日:2010年11月某日
■その2へ戻る
■ガツガツと険しい山道を登ってきたのだが、さすがに体力は“寄る歳並み”といったとこどだろうか。
当初の勢いは何処へ行ってしまったのやら、情けない話だが
「ひーひー」
と言いながらの道程となってしまい、今になって思い出しても何だか疲れてしまう…。
■やはり山道での2キロをナメてはいけなかった。
実際に、この後半の道程は本当にキツかった。それは、例の得体のしれない“声”に追いつこうと無茶したのが大きな要因なのだろうが、にしても我ながら体力の衰えには情けなさを覚える他ない。
この辺については、いつか克服せねばと常々考えている。要するに運動不足の解消ということだ。
実は、この取材から時を経た現在(平成22年)。とあるスポーツを始め、体力も少しずつではあるが回復してきたように感じている。
なので、今になってこの八丁池を取材すれば、もう少し違った内容になったのかもしれない。もしかしたら、例の“声”にも追いついたのかもしれない。
しかしながら、“たら・れば”なんてものは通用しないのが世の常だ。備えあれば何とやら…と言う様に、常に準備をしておくことが、人生において重要なのだろう。
因みにだが、上記した“とあるスポーツ”なのだが、その詳細については詮索しないで頂きたい。そのうちものになれば、どこかで報告するので、モノになるのを願って頂ければ幸いだ。
■相も変わらずの、荒々しい道程だ。
道と言うよりは、水が断たれた小川の様である。
■どちらにしても、例の“声”に追いつくのは諦めて、疲れ切った体を騙し騙し、目的地までの道程を出来うる限りのペースで進む事にした。
自然が創り出した“緑のトンネル”は、何とも言い様のない雰囲気を作り出していて、良くもあるし不気味でもあった。また、道も平坦な所もあれば、例の石がゴロゴロとしている箇所も相変わらずで、疲れた身体に追い打ちをかける様で実に辛い。
「あ〜もうウンザリなんだけど…」
そんな小言を口にしたかどうだか?それは記憶にはないが、そんな心境であったのは間違いないことだ。
そんな頃であっただろうか。進む先に、何やら分岐路らしい箇所が目に入ってきた。
「はて、またしても何処其処の道と合流?」
なんて思いつつ、その場所まで進んでみた。
そこには、この取材で散々見てきた道標が設置されていた。そこには私が出発した場所と、目的地である八丁池。そして別の方向には“見晴台”と書かれてあった。
気になるのは、目的地までの距離が書かれていないこと。
これはひょっとして、目的地まで相当近くまで来ている証しではないのか?
そんな、願いにも似た期待は、有難い事に裏切ることはなかった。そこから進むと、程なくして木々の隙間から水面の様なものが確認出来た。
「うわーやっと着いたよぉ…」
苦笑いと共に、そんな小言が、思わず出てしまったのであった…。
巡霊者:心霊スポット取材記:静岡県【八丁池:3】現地写真
■荒々しい山道を進むと、写真の様な分岐点に差し掛かった。
「さてドチラに行けば目的地?」
なんて悩んだ様な記憶がある様なない様な…。
■有難い事に、随所にこの様な道標が設けられている。
したがって間違う事は、そうそうない。
というより、目的地は目前の雰囲気か?
■付近には案内図もあった。
もう目の前なのは間違いなさそうだ。
■木々の合間に池の姿が見えてきた。
苦労の末に姿を現した八丁池である。
■眼目に広がった八丁池。
ここまでの道程が辛かっただけに、喜びもヒトシオである。
因みに、この時点では“例の声”の行方・疑問はすっかり忘れていた。
ひたすら辿り着いた喜びに浸っていた訳である。
■季節が良かったのかどうかは分からないが、水を並々と湛えている。
もう少し雲がなければ、なお良しといったところなのだが、そう我がままを言ってはいけない。
■現地に設置された説明によれば、この池は火山の火口跡らしい。
まさにこの場所で、はるか昔に火山が噴火していたのかと思うと、何とも言えない不思議さを感じてしまうのは私だけだろうか。
なお、モリアオガエルの生息地でもあるらしい。
■ようやく目的地にも辿り着き、安堵のため息と共にいささか興奮気味になりながら現地撮影。
相も変わらず“声の主”の事なんて、頭の中からすっかり離れてしまい、現地の雰囲気を堪能していたのであった。
そんな現地写真は、次回に紹介するとしよう。
その4につづく…